フォール・アウト・ボーイ「We Didn't Start The Fire」
フォール・アウト・ボーイ（Fall Out Boy）は、2000年代から活動を続けるアメリカのロックバンドで、エモやポップパンクの要素を取り入れたサウンドで人気を博してきた。
2023年にリリースされた「We Didn't Start The Fire」は、もともとビリー・ジョエルが1989年に発表した楽曲の現代版リメイクだ。オリジナルは1949年から1989年までの歴史的出来事を羅列した歌詞が特徴だったが、フォール・アウト・ボーイはそのコンセプトを受け継ぎ、1990年以降の出来事を歌詞に盛り込んでいる。
オリジナルの持つ社会的メッセージとノスタルジックな雰囲気を保ちつつ、現代のロックサウンドでアレンジされたこの楽曲は、音楽ファンやミュージシャンにとって興味深い作品となっている。
曲の概要
「We Didn't Start The Fire」は、歴史上の出来事をテンポよく羅列しながら、時代の移り変わりを描く楽曲だ。フォール・アウト・ボーイ版では、1990年から2023年までの事件や社会現象が歌詞に盛り込まれている。
歌詞には、政治、スポーツ、テクノロジー、エンターテインメントなどの分野から多くの話題が取り上げられている。たとえば、9.11テロ、ハリケーン・カトリーナ、オバマ大統領の当選、ツインタワー崩壊、カニエ・ウェストの話題発言、トランプ大統領、フェイクニュース問題、パンデミックなど、現代史を象徴する出来事が登場する。
曲調は、オリジナルのシンプルなピアノ主体のアレンジとは異なり、フォール・アウト・ボーイらしいギターを前面に押し出したエネルギッシュなロックサウンドになっている。テンポの速さやボーカルの勢いが加わり、よりアグレッシブな印象を与える仕上がりになっている。
作詞・作曲とプロデューサー
「We Didn't Start The Fire」のオリジナル版は、ビリー・ジョエルが作詞・作曲し、彼自身のアルバム『Storm Front』に収録された。ビリー・ジョエルは、「世界の出来事をただ並べるだけの歌詞を書いてみたかった」と語っており、シンプルながらも強いインパクトを持つ曲となった。
フォール・アウト・ボーイ版の「We Didn't Start The Fire」は、バンドのメンバーであるパトリック・スタンプ、ピート・ウェンツ、ジョー・トローマン、アンディ・ハーレーによってアレンジされ、プロデュースもバンドが関わっている。
彼らは、ビリー・ジョエルのコンセプトを受け継ぎつつ、自分たちの世代の出来事を反映させることで、新しい形の「We Didn't Start The Fire」を作り上げた。オリジナルの精神を尊重しながらも、現代のリスナーに向けたメッセージ性の強い楽曲となっている。
チャート
「We Didn't Start The Fire」は、2023年のリリース直後から話題を集め、多くの音楽メディアやSNSで拡散された。
アメリカやイギリスのロックチャートで上位にランクインし、特にオルタナティブロック系のリスナーに強く支持された。オリジナルの知名度の高さも相まって、多くのリスナーが比較しながら楽しむ形となった。
ビリー・ジョエルのバージョンも、リリース当時ビルボード・ホット100で1位を獲得する大ヒットとなっていたため、フォール・アウト・ボーイ版もその影響を受け、幅広い世代の注目を集めることになった。
ミュージック・ビデオ
「We Didn't Start The Fire」のミュージック・ビデオは、現時点では公式な映像作品は公開されていないが、リリックビデオやファンメイドの映像が多く制作されている。
オリジナルのビリー・ジョエル版も、特定のストーリーを持つビデオは作られなかったが、ニュース映像や歴史的な出来事のフッテージを組み合わせた映像がよく使われていた。
フォール・アウト・ボーイ版についても、歌詞の内容に合わせた映像作品が期待される。ファンの間では、ニュース映像やアニメーションを使った映像が制作されるなど、楽曲のテーマを視覚的に楽しむ試みが行われている。
1億曲以上をCD音質で。さらに700万曲はCD超えの高音質！
🎧 Amazon Music Unlimited で今すぐ無料体験スタート！
ビリー・ジョエル「ハートにファイア」
ビリー・ジョエルの「ハートにファイア（We Didn't Start The Fire）」は、1989年にリリースされた楽曲で、アルバム『ストーム・フロント（Storm Front）』に収録されている。この曲は、1950年代から1980年代までの歴史的出来事やポップカルチャーを次々とリストアップしたユニークな歌詞が特徴で、彼の代表作のひとつとして広く知られている。
