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ジャネット・ジャクソン「エスカペイド」

Janet Jackson

ジャネット・ジャクソン「エスカペイド」

1980年代から90年代にかけて、ジャネット・ジャクソンはポップ、R&B、ダンスミュージックを横断する存在として世界的な成功を収めた。そんな彼女の代表曲のひとつが、1990年にリリースされた「エスカペイド」だ。キャッチーなメロディと弾けるようなサウンド、そしてジャネットのチャーミングなボーカルが一体となったこの曲は、音楽ファンからもミュージシャンからも愛され続けている。ここでは、その魅力を「エスカペイド」の背景や制作エピソードとあわせて紹介する。

曲の概要

「エスカペイド」は、ジャネット・ジャクソンの4枚目のアルバム『リズム・ネイション1814』からのシングルとして、1990年1月にリリースされた。
楽曲のテーマは「日常を抜け出して、恋人と楽しい時間を過ごそう」という軽やかで前向きなもの。英語の"escapade"は「冒険」や「気ままな小旅行」といった意味を持ち、そのタイトル通り、聴く人をちょっとしたバカンス気分に連れ出してくれるような爽快感がある。

音楽的には、80年代後半から90年代初頭にかけて隆盛を極めたニュー・ジャック・スウィングの要素を取り入れつつ、ポップスとしての親しみやすさも際立っている。
イントロから軽快なリズムが走り、シンセブラスの明るい音色が耳を惹く。リズム・セクションにはファンクのグルーヴ感も感じられ、ジャネットの伸びやかなボーカルがその上に軽やかに乗る。
特に、サビのメロディは一度聴いたら忘れられないほどキャッチーで、ラジオで流れると自然に体が動いてしまうような高揚感を持っている。

作詞・作曲とプロデューサー

「エスカペイド」は、ジャネット・ジャクソンと名プロデューサーチーム、ジミー・ジャム&テリー・ルイスが共作した楽曲。
このトリオは『コントロール』以降、数々の名曲を生み出してきた鉄板の布陣で、「エスカペイド」でもその強力なチームワークが発揮されている。
ジミー・ジャム&テリー・ルイスは、元プリンスのバンド「ザ・タイム」のメンバーとしても知られ、ミネアポリス・ファンクをベースにしながら、ポップスやR&Bにクロスオーバーするサウンド作りを得意としていた。
「エスカペイド」では、ファンキーなビートとキャッチーなメロディ、シンセを駆使した華やかなアレンジを見事に融合させ、まさにジャネットの新しいポップアイコンとしての魅力を最大限に引き出している。

チャート

「エスカペイド」は、1990年に全米ビルボード・ホット100で1位を獲得。
ジャネットにとって3曲目の全米ナンバーワンシングルとなり、『リズム・ネイション1814』からは複数のシングルがトップ5入りするなど、アルバム全体の大ヒットを牽引した。
R&Bチャートやダンスチャートでも高順位を記録し、ジャネットのジャンルを超えた人気を決定づける重要な一曲となった。
さらに、世界各国でもチャートインし、日本でも当時の洋楽ファンを中心に人気を集めた。

ミュージック・ビデオ

「エスカペイド」のミュージックビデオは、カーニバルを舞台にしたカラフルで楽しい映像作品として知られている。
ジャネットは、サーカス団のような衣装を身にまとい、ダンサーたちとともに笑顔で踊る。背景にはカラフルなパレードや、陽気な屋台の様子が広がり、楽曲の持つ「日常を抜け出して楽しもう」というメッセージがビジュアルでも表現されている。
ジャネット自身のダンスパフォーマンスも見どころで、ビートに合わせた軽快なステップや、ジミー・ジャム&テリー・ルイス作品ならではのシンコペーションにぴったりハマる動きが非常に印象的だ。
「社会派コンセプトアルバム」として知られる『リズム・ネイション1814』の中では、異色のハッピーなポップナンバーだが、そのギャップもまたファンにとっては魅力となっている。

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ジャネット・ジャクソン「オール・フォー・ユー」

ジャネット・ジャクソンの「All for You」は、2001年3月にリリースされたダンス・ポップナンバーで、明るく開放的なサウンドとキャッチーなメロディが魅力の曲だ。シックの「Love Hangover」のサンプリングを取り入れたファンキーなトラックに、恋愛の高揚感をストレートに歌う歌詞が重なり、彼女の代表的なヒットのひとつとなった。


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