洋楽

ファイン・ヤング・カニバルズ「シー・ドライヴス・ミー・クレイジー」

Fine Young Cannibals

ファイン・ヤング・カニバルズ「シー・ドライヴス・ミー・クレイジー」

1989年、ファイン・ヤング・カニバルズが放った「シー・ドライヴス・ミー・クレイジー」は、当時のポップ・チャートを席巻したヒット曲であり、ユニークなヴォーカルと斬新なサウンド・プロダクションで記憶に残る一曲となっている。ニュー・ウェーブやソウル、ポップの要素を取り入れながらも、一聴して“FYCらしさ”が感じられる仕上がりになっている。

曲の概要

「シー・ドライヴス・ミー・クレイジー」は、恋に翻弄される男性の心情を描いたポップ・ソング。ヴォーカルのローランド・ギフト(Roland Gift)の特徴的なファルセットと、パーカッシブなドラム・サウンドが印象的で、特にスネアの「クラック」という音は録音段階から綿密に設計されたサウンド演出となっている。シンプルながらもクセになるメロディとリズムは、当時のラジオやMTVで大量に流れ、多くのリスナーの記憶に残った。

作詞・作曲とプロデューサー

作詞・作曲は、バンドメンバーのローランド・ギフトとデヴィッド・スティール(David Steele)が共同で担当。プロデュースには、プリンス関連の作品でも知られるデヴィッド・Z(David Z)が加わっており、彼のスタジオワークがサウンド面での革新性を支えている。ローランドのソウルフルな歌声と、スティールの構築的なベース&リズムセンス、そしてデヴィッド・Zの洗練された音作りが見事に融合している。

チャート

「シー・ドライヴス・ミー・クレイジー」は1989年にリリースされ、アメリカのBillboard Hot 100で1位を獲得。イギリスでは5位を記録し、世界的に大ヒットとなった。ファイン・ヤング・カニバルズにとって最大の商業的成功曲であり、同年の年間チャートでも上位にランクインしている。また、アルバム『ザ・ロー・アンド・ザ・クレイジー・ピープル(The Raw & the Cooked)』の成功も、このシングルによって大きく後押しされた。

ミュージック・ビデオ

「シー・ドライヴス・ミー・クレイジー」のミュージック・ビデオは、白黒映像とカラフルな照明を使ったコントラストの強い演出が特徴的。ローランド・ギフトがクールに歌いながら、バンドとともにシンプルな空間でパフォーマンスする内容で、過剰な演出を避けた分、曲そのもののインパクトをより際立たせている。当時のMTVでヘビーローテーションされ、ビジュアル面でもFYCの個性を印象づけた。

「シー・ドライヴス・ミー・クレイジー」は、ファイン・ヤング・カニバルズの音楽的完成度を示す象徴的な楽曲だ。ローランド・ギフトのユニークな声、デヴィッド・スティールのソングライティング、デヴィッド・Zのプロダクションセンスが融合し、1980年代後半のポップ・ミュージック史に確かな足跡を残した一曲である。

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