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ラベル「レディ・マーマレード」

Labelle

ラベル「レディ・マーマレード」

ラベルの「レディ・マーマレード(Lady Marmalade)」は、1974年にリリースされた楽曲で、グループにとって最大のヒットとなった。

官能的でキャッチーなフレーズ「Voulez-vous coucher avec moi, ce soir?(今夜、一緒に過ごさない?)」が印象的で、フレンチクレオール文化を取り入れた独特の歌詞と、力強いボーカルパフォーマンスが魅力だ。

この曲は、後にオール・セインツやクリスティーナ・アギレラ、リル・キム、マイア、ピンクによるカバーで再び注目を集め、世代を超えて愛され続けている。

曲の概要

「レディ・マーマレード」は、ラベルが1974年にリリースしたアルバム『ナイトバード(Nightbirds)』に収録された楽曲で、同年にシングルカットされた。

楽曲のスタイルは、ファンクやR&Bの要素を取り入れたソウルフルなディスコサウンドで、1970年代の華やかなクラブシーンにぴったりのエネルギッシュな楽曲だ。

歌詞のテーマは、ニューオーリンズの赤線地帯を舞台にしたもので、娼婦の視点をユーモラスかつ魅惑的に描いている。フレンチクレオール語を取り入れたフレーズが特徴的で、エキゾチックな雰囲気を醸し出している。

ラベルのメンバーであるパティ・ラベル、ノナ・ヘンドリックス、サラ・ダッシュの3人が、それぞれの個性を生かしたボーカルを披露し、ダイナミックなコーラスワークと力強い歌声が曲の魅力をさらに引き立てている。

作詞・作曲とプロデューサー

「レディ・マーマレード」は、ボブ・クリュー(Bob Crewe) と ケニー・ノーラン(Kenny Nolan) によって作詞・作曲された。

ボブ・クリューは、1960年代から70年代にかけて数多くのヒット曲を生み出したソングライター兼プロデューサーで、フォー・シーズンズの楽曲制作でも知られている。ケニー・ノーランは、ポップソングやソウルミュージックの作曲家として活躍し、後に「I Like Dreamin'」などのヒット曲を手がけた。

プロデュースは、アラン・トゥーサン(Allen Toussaint) が担当した。ニューオーリンズ音楽のレジェンド的存在であるトゥーサンは、ファンク、ソウル、R&Bを融合させるプロダクションスタイルで知られ、「レディ・マーマレード」にもその独特のグルーヴを持ち込んだ。

チャート

「レディ・マーマレード」は、1974年のリリース後、大ヒットを記録し、ラベルにとって最大の成功を収めた楽曲となった。

  • Billboard Hot 100 で 1位 を獲得(1975年3月)
  • Billboard Hot Soul Singles(現:Hot R&B/Hip-Hop Songs) でも 1位 を記録
  • カナダ、オーストラリア、オランダなどの国々でもチャート上位にランクイン

この成功により、ラベルは1970年代のディスコシーンを代表するグループの一つとして広く知られるようになった。

また、2001年には、映画『ムーラン・ルージュ』のサウンドトラックとして、クリスティーナ・アギレラ、リル・キム、マイア、ピンクによるカバーがリリースされ、このバージョンも Billboard Hot 100で1位 を獲得し、新たな世代に「レディ・マーマレード」を知らしめるきっかけとなった。

ミュージック・ビデオ

1974年当時は、現在のような公式ミュージック・ビデオは存在しなかったが、ラベルによるテレビパフォーマンス映像が残されている。

特に印象的なのは、ラベルが銀色の宇宙服のような衣をまとい、圧倒的なパフォーマンスを披露した映像だ。1970年代らしいグラマラスで大胆な衣装と、パワフルなステージングが話題となり、視覚的にも強いインパクトを与えた。

後のカバー版では、特に2001年の『ムーラン・ルージュ』バージョンのミュージック・ビデオが有名で、キャバレー風の華やかなセットとセクシーな衣装、各アーティストの個性を生かした演出が際立っていた。


オール・セインツ「レディ・マーマレード」

オール・セインツの「レディ・マーマレイド」は、1998年にリリースされたディスコの名曲を現代風にアレンジしたカバーだ。

この曲は、ラベルの同名のヒット曲をベースに、オール・セインツの特徴的なハーモニーと現代的なポップサウンドを融合させている。リリースと同時に大ヒットし、彼女たちの代表曲となった。


クリスティーナ・アギレラ、リル・キム、マイア&ピンク「レディ・マーマレード」

クリスティーナ・アギレラ、リル・キム、マイア&ピンクによる「レディ・マーマレイド」は、2001年にリリースされた映画『ムーラン・ルージュ』のサウンドトラックに収録された楽曲だ。

このバージョンは、オリジナルのディスコヒットを現代的にアレンジし、各アーティストの個性的なパフォーマンスが光るパワフルなコラボレーションになっている。曲は即座にヒットし、世界的に大成功を収めた。


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